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Cute Movies

シャンドライの恋

監督:ベルナルド・ベルトルッチ

英国人音楽家キンスキー(デヴィッド・シューリス)は、
叔母の遺産を引き継ぎ、ローマの古ぼけた屋敷で
裕福な暮らしを送っている。
無口な彼には友人訪れる友人は無く、
ピアノを弾くことでしか自分を表現できない。

その屋敷に、住み込みの使用人として働く
アフリカ人女性シャンドライ(サンディ・ニュートン)は、
夫が政治を批判したために投獄されたあと、
単身イタリアに渡り医学の勉強をしている。

キンスキーは、けなげに働くシャンドライに好意を寄せる。

バッハやモーツァルトを弾く白人のキンスキー、
故郷での生活を思いながら、
アフリカのポップミュージックを聞く黒人のシャンドライ
セリフの少ないこの映画で、音楽が2人の隔たりを表現している。

2人をつなぐ荷物用エレベーター。
キンスキーは彼女が結婚している事を知らず、
大きな赤い蘭を送り、叔母の遺品の指輪を送る。
「君を愛している、結婚して欲しい」「君のためなら何でもする」

彼女は、彼の音楽も、エレベーターでの贈り物も、理解できない。
この突然の愛の告白に戸惑い、彼に投げ付けた言葉は
「じゃあ、夫を刑務所からだして!」

この嵐のような出来事の後から、キンスキーは自分の全てを手放して、
シャンドライに無償の愛をささげる。
それがどんな方法なのか、今まで彼を理解できなかったシャンドライが
その無償の愛に気づいた時、どんな行動を取ったのか、
是非この映画を観てそれを知ってほしいと思う。

セリフが極端に少なく、説明的な描写も無いのに、
こんなに2人の心理が手にとるように分かる演出に、
ひたすらおどろきました。
音楽がこの映画の全てを物語っているのですが、この映画をキッカケに、
クラシックあるいはワールドミュージックに、興味をもたれる方もいるのでは?

意外な結末に驚かれるかもしれません。
でも、ゼヒ観てください!すっごくイイですよ。
これに感動できたあとはきっと「私も大人になったわ~」と思えることでしょう。

text by...  ris

2001/05/30